かわいい癒しの仏像
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 かわいい癒しの仏像 ご利益話

普賢菩薩のご利益

抜粋した中から、現代人が手短に楽しめるようかわいい癒しの仏像を取り入れを取り入れ、しかも文語体の説話を現代語訳短編ご利益話に執筆しました。皆様の仏像への理解と信仰心の糧となりますよう願っております。 
 かわいい仏像 普賢菩薩
 瑞雲作 かわいい普賢菩薩
動画 普賢菩薩 微笑仏像を見る
 この菩薩は古来から女性に非常に人気があり絵画や彫刻に造られ信仰されてきたんです。
 仏教では女性は罪深く煩悩が深いので成仏できないとされていましたが「法華経」で初めて女人成仏が説かれ、また、法華経を修行するものの前に普賢様が六牙(ろくが)の白像に乗ってあらわれて信仰するものを守護すると説かれるので特に女性の間で大変な人気を集めました。
(今昔物語巻17の40)

普賢菩薩ご利益記1

京に西石蔵(にしのいはくら)という山寺があったが、仙久(せんく)という住僧が住んでいて、この僧は法華経の功徳によって大往生した話。
   
今は昔、京に西石蔵(にしのいはくら)という山寺があったが、仙久(せんく)という住僧が住んでいて、日夜、法華経を読誦(どくじゅ)して少しも怠ることがなく、また大変道心が深かったので、世間の人々には「仙久聖人はかわいい仏像、普賢菩薩の化身であるから、ぜひ近づくべきだ」と夢のお告げを聞くものが多く、村から町から人々が結縁しようと集まった。
 やがて、仙久聖人は老いて、長年の法華経読誦の功徳によって、臨終の時、心乱れず念仏を唱えながら往生した。世間の人はこれを聞いていっそうの信仰心を深めたと伝えている。
(今昔物語巻17の39)

普賢菩薩ご利益記2

近江の国の金勝寺(こんしょうじ)の住僧、光空は兵平介(ひょうへいすけ)という武者にその妻との密通を疑われ殺されかえるが法華経読誦の功徳によって助かった話。
 
今は昔、近江の国の金勝寺(こんしょうじ)の住僧、光空は長年、法華経を読誦(どくじゅ)して道心深く、またお経の声がまことに美しかった。
 さて、兵平介(ひょうへいすけ)という猛々しい武者がいて、この光空の美しいお経の声を聞いて感激し、自分の家に迎えてしばらく帰依していたが、家来が、兵平介の若い妻と光空が密通していると讒言したので兵平介は激怒し、光空を木に縛り弓矢で射偉殺そうとしたが何ベン射ても矢は当たらず落ちた。無実の罪を着せられた光空は「於此命終 即往安楽世界 阿弥陀仏 大菩薩衆 囲遶住所 青蓮華中 寶座之上」と法華経の薬王品二十三を唱えた。
 兵平介は、何度矢を射ても当たらないのはもしや仏天が守っておられるのではと恐れをなし、涙を流して懺悔した。兵平介は光空を家に連れ帰って、その夜、夢に金色の普賢菩薩に矢が三筋射られているのを見て、いっそう恐れをなし、「無実の罪を法華経の持経者に着せ殺そうとしたので、普賢菩薩さまがさとされたのだ」と懺悔したということだ。
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